2016年ウッドワンキッチンをメインに自宅を建てた ほーむず めこ(ほーむずさんち)です。
今回、株式会社ウッドワン戦略統括本部の井深さま・中道さまとお話をさせていただいたり、社内で聞き込みもいただきました。

「スイージーはおしゃれだけど機能は劣る」と評価されたまとめサイトを見ると今でも悲しくなります
情熱・信念・覚悟で荒波を突破し続けた先にあるのが木製キッチンの「スイージ―」だと開発者は語ります。
2009年にスイージーを世の中に出してから14年、すでにタカラスタンダード、クリナップ、TOTOなど大手がひしめくキッチン業界の中では後発組。
考えてみると、新たな素材がガンガン開発される現代において、逆行するイメージがある“木製”となれば批評が集まるのも仕方ないかも知れません。
ただ、イイモノをユーザーに届けるべく貫き通して出来上がったのがスイージーで、その人気は年々増しています。
無垢を押す工務店では必ずと言っていいほどオススメにあがり、日本で木製キッチンが欲しいとなればまずウッドワンのスイージーというほど。実際、わが家は建てる時に5社に見積もりを依頼しましたが、4社が一番にウッドワンのスイージーを持ってこられたくらい熱い支持をえていました。
ほーむずさんちのキッチンは、ウッドワンのスイージーです。



使っているから分かる。「木製キッチン=水に弱い」でひとくくりには出来ない
一目見たとき、この素敵さには代えられない!と覚悟を決めてもう6年半になりますが、結果シミ一つできたことがありません。使えば使うほどに「ズボラだからこそスイージーにして間違いはなかった」と感じています。
株式会社ウッドワンに取材をした結果、開発者からのこだわりが痛いほど伝わってきました。キッチン選びで【デザインはいいけど木製は不安】と感じている方はぜひ最後まで読んでください。
\ ウッドワンキッチンのざっくりまとめ /
- 知らなきゃ損!ニッチなところで人気が高いメーカー
- 木製のあたたかみを損なわずシミを作らない技術
- 植えた木を使いサステナブルに貢献
- 修復もきく!月日を増すごとに自分色になる「育てるキッチン」
スイージーは木を育てている会社の技術を結集したキッチン


水がガンガンかかるキッチンで無垢を使うメーカーはかなり限られます。
スイージーは、木質建材メーカー「ウッドワン」と、グループ会社である水回り専門の住宅設備機器メーカー「ベルキッチン(旧 ベルテクノ)」が2009年に開発しました。
水回りに強く、木材の取り扱いにたけていたメーカーが開発したからこそ出来たスイージー。
海外やオーダーメイドの木製キッチンはあるものの、日本のメーカー品では唯一無二の木製キッチンとなりました。
木製キッチンスイージーが人気の理由


無垢と言っても、スライドレールや引き出し中などは金属を使うことで木製の良い所を生かすことで、機能面でも工夫がされています。2018年にはより使いやすくデザイン性も高めることを目指し、レール部分や引き出しの構造・取っ手などをリニューアル。
唯一無二の無垢キッチンであり人気の理由は、その4つの樹種と豊富なカスタマイズ性。
- あじわいがある
- 塗装ができる
- 時間の経過とともに経年美化する
- 扉だけで35種類(2022年9月時点)
無垢材を使っているので、キズが付いたとしても水分を含ませることでもとに戻ったり、下地が見えるなんてことはありません。



シートタイプですと買った時が一番きれいですが、無垢材ならキズも味わいになります。
樹種はニュージーパイン®、オーク、メープル、ウォールナットの4種類。








ざっくりと樹種の紹介
ニュージーパイン®は、心材は淡い褐色、辺材は淡い黄白色でその上質な透明感が美しく扱いやすく、経年変化もしっかり出ます。
オークは、硬く強いその性質から、良質な家具材や床材・船材などの材料として古くから世界中で需要があり、木目が繊細でやさしい表情をしているため、落ち着いた雰囲気に仕上がります。
メープルは、広葉樹の中でも硬く中心部分が赤く、樹の周りが白っぽく絹のような滑らかな光沢をもつので木の真珠とも。キメが細かくつるつるしているので、触れた時に心地よい感触です。
ウォールナットは、世界三大銘木のチークやマホガニーと並ぶ木肌が美しい高級素材のひとつ。深みのある重厚な色合いは、空間に落ち着いた印象を与えます。
特にニュージーパイン®では、柾目方向の2倍も縮みやすく反りが出て狂いやすい「板目取り(いためどり)」はしません。とれる量が少ないが木目が均一でまっすぐな無垢材が取れる「柾目取り(まさめどり)」をすることで、寸法変化のないすぐれた無垢材を使っています。


手作業でキッチンの質を高く保つ


選ばれた素材は、研磨・塗装・乾燥・組み立てと、さまざまな工程を通り、そのほとんどが手作業で行われています。
そして一般的な建材は施工会社から販売店に注文が入るのを見越して在庫をかかえていることが多いですが、ウッドワンでは注文が入ってから生産する「邸別生産」を一貫しておこないます。
木材は生きているからこそ、季節や気温・湿度・個体差などにより最終的な仕上がりが大きく変わってしまいます。
このため、面材一つとっても在庫として作りだめをしてしまうと、キッチンを組み上げる際にちぐはぐになってしまう可能性が。


注文から同じタイミングで同じ気温や湿度の中で、人の手で微調整をかけながら生産することで、その環境に馴染んだ唯一無二のキッチンに仕立てられていきます。
木材の性質からしてもそうですが、注文後の生産とすることで「〇〇様邸」と実際のお施主様の気配を感じながら作っています。



商品を通してお施主様との大切なコミュニケーションの一つと考えています
シミのクレームは14年間なし



ショールームではクレームは受けたことがないと言われたのですが本当ですか?
木製となると、付いた汚れが取れるのか・シミにならないか気になるもの。ましてや何十年と使うキッチンとなれば尚更です。
14年もキッチンを納品していて、失礼ながらクレームが無いという事はありえないと思い、質問を投げかけさせていただきました。



全くではないですが、施工時のキズや初期不良を除いて、納品後のクレームはほとんどありません。
また木製を選ぶ方はキズが付く性質を知っているためか、シミだけでなくキズでのクレームも聞かないとのこと。
キッチンを毎日ピカピカに磨いて綺麗に保つのは大変なもの。
大々的にアピールしているわけではないのですが、ショールームには「らくらくお手入れ体験コーナー」なるものが設置されています。


実際に木材に調味料を垂らしてみて汚れが取れるか体験できるコーナー。
特殊なウレタン塗装をしていることで、ラー油やコーヒー・べっとりカレーやしょう油などを面材に付いてしまったとき、水拭きするだけで取れやすいようになっています。



実際、わが家でも調理中の汚れで取れなかったものはありません
無垢の質感を生かしつつ、お手入れも簡単なのは強い。
カップボードや棚などと合わせ海外風インテリアも叶う


住宅建材も取り扱うメーカーのため、樹種を合わせてキッチンとコーディネートができます。
ショールーム取材時のこちらは、ナチュラルカラーシリーズで可愛く海外風のキッチンの仕上がり。流行中の北欧風や韓国インテリアとも相性ばっちりです。
背面収納は一般的な配置を考慮し180cmが収納部、残りは冷蔵庫を置く場所です。
特殊ウレタンの天板と組み合わせていて、キッチンと天板は違えど足元は色を合わせているので素材違いが良いアクセントになっています。
社内での評判も高く「自宅に欲しい」ほど
社員が「自宅に欲しい」と思えるぐらいに愛せる商品であることを、何よりも大切なこととして作られています。
商品開発チームで持ち家を得た人も、みんなスイージーやフレームキッチンを取り入れているとのこと。
「このキッチンを何十年も長く心地よく使い続けていただくには」という“台所”そのものの本質も、常に考えて試行錯誤を重ね、ウッドワンとしての答えを詰めこんで商品化しています。
「スイージーはおしゃれだけど機能は劣る」と書かれた評価のまとめ記事では、本当に使った上で評価されているのか、使ったことはないが推測してそう位置づけされたのか考えることがあり、悲しくなるそう。
確かにどのメーカーの開発者も、台所として機能しないものを商品にするはずはありません。



「このメーカーのここが劣る」といった判断基準ではなく、「このメーカーのここが好き」といった基準でキッチンをお選びいただけるといいなと思います。
いちから育てるニュージーパイン®


ウッドワンは日本から約9,000㎞離れた「ニュージーランド」で、広大なニュージーパイン®の森林を管理しています。
木を切ることは必ずしも環境破壊とは言えません。若木の場合は二酸化炭素を吸収して成長しますが、成長期を過ぎた成木は、二酸化炭素の貯蔵量もほぼ一定になると言われています。
成木した気を伐採し、新しい木を植えることで適切な森林管理で循環しつつ、二酸化炭素を減らし地球温暖化を防止することにもつながります。
育てる時は、5年目・8年目・10年目に合わせて枝打ちしたり、植林から9年目・12年目では間伐を行い、太陽の光をたっぷり当てることで健康で節のないまっすぐな樹なるように管理されています。
こうして約30年かけて育った高さ30m~40mの木は、樹高で3つに分けられ適材適所で活用。
- 上部:高強度のボードとして加工され、押し入れやクローゼットの枕棚・中段の基材として活用
- 中間:合板・単板積層材として反りや狂いが少ない特徴を生かし、床の下地材などに活用
- 下部:無垢材・集成材として、キッチンや建材として活用
東京オリンピックの時には違法伐採でマレーシアの木材で話題になりました。



ニュージーパインはウッドワンの管理された森で伐採された木材で、FSCという認証機関で承認がえられた木のみ使用しています。
キッチンの選び方


公式サイトでは、た~っぷりと事例が紹介されていますし、カタログ(2022年版)では価格やプラン別に30事例のコーディネート例が掲載されています。



カタログである程度読み込んで、ショールームで実際に目で確認すると考えがスムーズにまとまりやすいです。
当サイトではプラン別に価格をまとめています。
→【プラン別価格表】ウッドワンキッチンのカスタマイズ性が高すぎる
実際にショールームのコーディネートと価格をまとめた記事はこちら。背面収納や棚・洗面台などもあるのでイメージが沸きやすいです。
→ウッドワン展示品の価格紹介(2022年7月)
木製キッチンならウッドワン
2009年にスイージーを世の中に出してから14年、大手がひしめくキッチン業界の中では後発組。その中でも木製というニッチな世界で人気が高いのには理由がありました。
\ ウッドワンキッチンのざっくりまとめ /
- 知らなきゃ損!ニッチなところで人気が高いメーカー
- 木製のあたたかみを損なわずシミを作らない技術
- 植えた木を使いサステナブルに貢献
- 修復もきく!月日を増すごとに自分色になる「育てるキッチン」



聞けば聞くほどに手作業で作り上げている職人にインタビューをしたくなりました!
画像提供:株式会社ウッドワン 及び当サイト撮影
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- 掲載されている情報は、ほーむずさんちが独自にリサーチした時点の情報です。最新の価格や商品の詳細等については、公式サイトよりご確認ください。
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