- Pid4Mより安い室内物干しワイヤーがあったけど何が違うの?
- 耐荷重はどの程度のものを買えばいい?
- 室内物干しワイヤーを選ぶときの注意点を知りたい!
今やおしゃれな室内物干しワイヤーと言えば「Pid4M(ピッドヨンエム)」
わが家にはPid4Mを2016年から3つ使用しているほどの愛用品です。
今のデザインになったのは2009年。反響を呼び今では酷似したものが出回るようになりました。
そこで疑問に感じた「安い商品と何が違うのか」を焦点に、Pid4Mデザイン担当者の森田アルミ工業の宇野さまに取材しました。。
宇野さん直伝!室内物干しワイヤーは
- 耐荷重には根拠があるものを選ぶ
- 必ず下地のあるところへ設置する
選び方次第で、大事な家が傷つくこともあるとのこと。類似品とPid4Mとの違いや、正しい使い方をまとめました!
検討中の方必見です^^
Pid4Mと安価な類似品との違い
昨今、ネット通販サイトを見ていると森田アルミ工業のPid4Mに類似した製品が半額以下で売られている製品をみかけます。
こういった例が出てきていることを、メーカー側がどう思っているのかお聞きしました。
まずは一言「酷似した製品が安価で出てきたのは、世間に認められたと感じる」と。ただ、嬉しい反面困りごともあるようで……。
クレームで持ち込まれたものが、森田アルミ工業のものでなかった例が結構あります……。
お客さんは気づかない内にpid4mだと思って購入してるんですね。宇野さんは、安価な製品は完全にコピーしているように見え、出来自体は悪くないと言います。
ただ、テストをしっかりしていないのか適用範囲内の重さであっても、本体が外れてしまうものも出ているとのこと。
ケガをする可能性もあります。根拠があるものを使用してください。
\pid4mと類似品の大きな違いは2つ/
注意点1:耐荷重が2倍以上(20kg以上)ある
安価な海外製品は、20㎏まで耐えられると商品説明にあるものも。
あまりに耐荷重が多いと壁を傷つけてしまうリスクも。長年重いものをかけ続けるワイヤーだけでなく、家の下地のことも考えてください。
Pid4Mでは、等分加重(洗濯物を均等に配置した状態)で30㎏まで使用に問題がないことを確認しています。しかし安全性を考えて10㎏と表示しています。
耐荷重が多ければ多いほどいいわけではありません。
注意点2:テストの証明(エビデンス)がない
テストをせず、あるいは簡易的に行ったために、エビデンスを出していない製品には注意してください。
Pid4Mではテストを実施し、根拠あるエビデンスを出しています。
\Pid4Mのテスト・試験/
等分布荷重試験:10kgよりも重い重量を均等にかけたテスト
集中荷重試験:一点に10kgよりも大きな荷重を掛けた試験
回数テスト:耐用年数10年を想定し、10kgを繰り返試験 ※1
※1 繰り返しテストでは、家事で使用するときと同じ状況になるように、下記1~5の手順を連続して行う。
- ワイヤーを取り出す
- ワイヤーをひっかける
- 洗濯物を10kgのせる
- 洗濯物を外す
- ワイヤーを戻す
これだけのテストを実施することで、耐用年数は10年を想定できます。
Pid4Mのこだわった特徴
Pid4Mはこれまでにあげた、安全性をしっかり考えていること以外にも、特徴があります。
\他の特徴は4つ/
- 斜めにワイヤーを張ることができる珍しい室内物干し
- 工業デザインぽくない、デザイン担当者のこだわり
- クレームが極めて少ない商品
- Pid4Mは施主目線して口コミで広まった
もう少し詳しく説明します。
斜めに干すことができる珍しい室内物干し
室内で物干しを設置したいときに考えて欲しいのが、どこに下地があるかです。
そしてこの下地は、家を建てるときに言わなければ斜めになることが多いんです。
そのため、DIYで施工する方や、リフォーム等で後付けされる方は“斜めに設置できる”物干しワイヤーを選択すると無難です。
初心者が、木がある下地の位置を確認するには2つを併用するとより確実性が高まります。
①穴をあけないセンサータイプで大まかに確認
②小さな穴をあけて実際に木があるか最終確認できるペンタイプで確認
下地チェッカーは、私は「どこ太pro」を使っています。どこ太よりは大きいサイズになりますが、シリコンっぽいマットな質感で滑り止めにもなり、がっちり握れて丈夫です。
きっとpid4Mを取り付ける人は、今後も何かしらDIYすると思います。2,000円ちょいで購入できるので、proをおすすめします。
森田アルミ工業では、別のものを使用していますが、手に入りやすい上記タイプでも良いとのこと。
どこ太は本体内部に替え芯が入っているので、曲げてしまっても次がある初心者にやさしい設計です。(私は力加減がわからず速攻曲げました→どこ太proへ買い替え)
工業デザインぽくない、デザイン担当者のこだわり
室内物干しは青色が多く、どれだけお客の目に留まるかを考えて作られていました。
大学で工業デザインを学んだ宇野さんは、設計事務所に就職。
その時に、近くの席の建築設計者が「これは大きいんだよな」「ロゴが大きすぎる」などと口にしているのを見かけました。
建築設計の視点は、家全体のバランスが取れるかどうか。他の製品より主張していると使いにくくなってしまうんですよね。対して工業製品は、エンジニアと工業デザイナーがタッグを組み、店頭で比べたときに主張するデザインが多くなりがち。
月日がたち、工業デザインをしたくなり森田アルミ工業へ転職しました。
営業からは目立つものが良いと言われたが……目線を変えた
他社と比較して勝ち取るためには、「とにかく目立つもので安全なものを」を言われていました。
安全優先にするために、角があっては危ない丸くした方がいいなども。
そんな中、宇野さんは四角のシンプルな形にすべく進めました。デカデカとしたロゴもつけません。これは転職前の経験で、設計の人が建材を決めることを知っていたためです。
建築設計者が、違和感なく採用できるものを目指しました。
機械っぽさをなくし、家具を目指した形
一番のポイントは、動くものでありつつも機械っぽさをなくしたこと。
前からそこにあったかのような、動かない家具のようなものを目指しました。
通常工業製品だけで考えると、ワイヤーを引き出す部分とロックする部分の二つの丸が、横に並ぶ設計になることは無いとのこと。
ありたい姿を先に考えることで、経験したことのない悩みもありました。
Pid4Mは施主目線して口コミで拡散
そのかいあってか、2009年にはグッドデザイン賞を受賞。
Pid4Mはもともと施主向けに作られたものではありません。
しかし施主の家への美意識の向上しだした2015年頃から、意識の高いブログが発端となり口コミで広がりました。
そういえば、私もこういう家がいい、この製品使いたいを集めて、一冊持ち込みました。
そうなんですよね。今では、ハウスメーカー担当よりも施主のが詳しいことも多いです
Pid4Mはクレームが極めて少ない商品
Pid4Mに関してクレームってぶっちゃけどれくらいでしょうか?
それがですね、世に出してから10年以上経ちますが、かなり少ないんですよ。
Pid4Mはクレーム少ない商品で、件数としては年に数件ある程度。
これだけ売れている中で、しかも美意識の高い方たちに採用される中での、クレーム件数。
クレームや修理の例としては下記のような可動部分にあたります。
- ワイヤーが戻らなくなった
- ワイヤーが出せなくなった
通常の使い方をしていればこういったことは起きず、多くはロックしているときに、自分でむりやり戻そうとし、からんでしまったなどです。
ワイヤーがちぎれたという事例はなし。
ワイヤー強いですよね!わが家ではワイヤーが強靭すぎて、プラスチックのハンガーが削れて買い替えてるほどですもん。
DIYで取り付ける際の注意点
家を建てる時や、リフォーム時に業者に行ってもらうなら申し分ありません。
DIYが浸透してきた現在では、自分でつける方も多いです。
実は、ぬりかべで凹凸が多少あっても、ひっかけられれば取り付けられるんですよ。
どうしても付けられないと連絡が入った際に、研究のため現場に行ったこともある宇野さん。
そんな宇野さんとDIY好きなわが家が注意点をお伝えします。
\DIYで取り付ける際に気を付けること/
- ワイヤーは届くか再確認する
- 壁の下地(木)がある場所に設置する
- 水がかかるところには設置しない
ワイヤーが届くか再確認し、紹介した下地センサーや小さな穴をさして物理的に下地をさがすチェッカーで下地を特定します。
Pid4M自体は浴室対応ですが、シャワーなどで直接水やお湯を掛けないで下さいとF&Qに記載があります。故障の原因となるため、水がかかるところへの設置はしないでください。
取付は、付属のアルミブラケットを下地がある壁に固定して、本体とフックカバーを被せるだけです。
【まとめ】Pid4Mは森田アルミ工業の画期的な商品
下地探しとドリルがあれば誰でも取り付けられるPid4M。
家づくりやリフォーム時は、コストを抑えたいという気持ちが強いもの。
ですが、安全さが欠けては家族がケガしたり、家への破損にも繋がります。
まるで家具のようでありつつも、製品として安心して使えるPid4Mは、自宅をすっきり保ちたい方の味方です。
6年経過したわが家のPid4Mを動画もいれつつチェックしてみました。
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