防災士で整理収納アドバイザーのほーむずめこです。
今回は「災害に備える最低限の備蓄」について、4人家族の例を挙げてわかりやすくご紹介していきます。
今からはじめるよという方にとって分かりやすいよう、なぜ必要なのか、どれくらいの場所が必要なのかも合わせてお伝えしていきます。
めこ最後に費用を計算したのですが意外な結果になりました
なお、管理が発生するローリングストックは使いません。 「買ってしまえば見直しは最低限」普段の生活では気にしなくていい、そんな備蓄を目指した内容となっています。
ポイントを押さえれば備蓄は思っているよりずっと簡単です。


なぜ備蓄が必要なの?
ちょっと考えてみてください。



土砂くずれなどで道が寸断されたとき、支援が届くまでどうやって生き残りますか?(自宅は無事)
道が寸断されたということは、重機が入り土砂を移動させ道を回復させるか、ヘリで助けてもらうなど、なんにせよ時間がかかります。被害が広ければなおさら…。さらに寸断されたことにしばらく気づいてくれないかもしれません。
そうなんです。ひとたび災害が起きると、被災地以外から物資が届くまでには時間がかかります。このため、助けがなくても自力で乗り越える期間分の備蓄が必要になるというわけです。
\これを知っておこう/
- ライフライン(電気・水道・ガス)が止まる可能性が高い。というか止まる。
- 避難所に入れない人が多く、自宅避難が現実的。
- 「最低3日分の備蓄」が生死を分ける。
ガスにいたっては復旧までに数か月かかる可能性も
ライフラインの復旧までには時間がかかります。
- 電気:数日~1週間
- 水道:数週間
- ガス:数週間~数か月
地中に埋まっていない電気の復旧が一番早く、都市ガスの復旧は数か月かかることも。この値はこれまでの地震の結果であり、その10倍の被害を想定している南海トラフのような大きな地震であれば、そりゃもっと長くなりますよね…。
例えば、ほぼ全員使っている水道について、東日本大震災の最大断水率はこの通り。震度がそれほど強くない地域でも断水していることがわかります。


最大断水率が75%以上の業者は全体の30.7%を占めていました。
水道は停電でも停止する可能性があります。平野が広がっている場合ポンプ加圧方式という、電気を使って水を送っているところがとくに断水率が高い。電気の発電が少なければ供給に頼っている運用のため、いくら水道管は無事でも停電した分だけ水道の復旧が遅れるというわけです。
避難所に入れない、入れても充分な配給は望めない
避難所に入れる人数は決まっています。一人当たり1.65㎡以上を目標に人数を収容します。



広さは、ひとり畳1畳ほど。すぐ隣には知らない人、異性がいるわけです
感染対策必要になるとまた広さが違いますが、ひとり1畳も確保できていない自治体も多くあります。また避難所は先着順になるため、後から向かう人ほど入れない可能性が高まります。
そしてたとえ避難所にすべりこめたとしても、災害用の備蓄量が十分でないことも。一度ご自身の市のサイトで「災害用 備蓄 保管数量」みたいに調べてみてください。
住んでいる市の保管量資料を見たところ、パッと見ただけでこんなことがわかりました。
\かなりショックな結果…/
- ミルクが足りない
- 離乳食はない
- 主食のみで副菜はなし(クッキーまたはアルファ米のみとか…)
- 避難所ではなく、一括倉庫で保管されているものがありすぐに使えないものがある
- ミルク、哺乳瓶
- トイレ
- 生理用品
- おむつ
- 人数に対して生理用品やおむつが少ない
- 簡易ベッドが人数分ない
そもそも、市民の人数に対して収容できるのが15%、しかもその少ない15%の内、簡易ベッドに寝ころべるのが21%。



避難所に入れたとしても、5人の内1人しかベッドがない計算です。
簡易ベッドなので段ボール製だと思いますが、かなり狭き門ですよね…。腰が悪い方や乳幼児が優先になるでしょう。なお、市民の数に対しては3.69%のベッド数でした。
このため、家の危険がない人は在宅避難の方が良い環境で眠れると考えて準備を進めてください。
避難所での給水、物資の配給の受け取りは、もちろん在宅避難の人ももらえます(被災者は同じ)
最低3日分を準備しておく
なぜ3日分かというと、空白の3日間(72時間)と言われる期間があるためです。災害発生時、人命救助のデッドラインは72時間と言われています。発災してからこの期間は、行政は救助・救命を最優先するため、自力で生き抜く必要があるんです。
ただ、もちろん4日目に全員に届くかと言われたらNO。さらに人が多い都市部に災害が起きたり、大規模地震の場合、被災者が多くなる分自宅の備蓄も増やしておくと安心です。
この動画では最低3日間と言ってますが、政府は、「大規模災害発生時には、「1週間分」の備蓄が望ましいとされています。」と書かれています。
南海トラフの地域であれば、7日以上を推奨しています。
家族4人の3日間の備蓄量はコレ


※画像では、水は1箱足りていません。
家族4人の3日分の備蓄を並べてみました。思ったより多いでしょうか?それとも少ない?



長期保存食ばっかりで集めました
さっき、ある市で準備しているのはアルファ米かクッキーだけだと言いましたが、自分で備蓄したらこれだけのラインナップを集めることができるんです。
スーパーも閉まっているため、あるもので過ごします。
- 水:36L
- トイレ:60~84回
- 食料:36食
1位:水36L


人は水がないと、3日で命の危険があると言われています。 目安は 1人1日3リットル。飲料水+生活用水を含めて考えます。
\生活用水とはこんなもの/
- お皿洗い
- 洗濯
- お風呂
- 掃除
- 水洗トイレ等
家族4人×3日=36リットル。
ここにあるのは、10年保存水、15年保存水です。



ひとり1箱と覚えておくと簡単です(多いに越したことはない)
私は3年、5年、7年と購入してきて、あっという間に感じていたので、思い切ってカムイワッカ麗水(15年保存水)500ml48本を11,794円で購入。10年保存水は2Lタイプで購入しました。
カムイワッカ麗水のコスト
11,794円÷48本÷15年=16.38円/本
1年間16円ならいいなぁと思うのは私だけでしょうか?
ちなみにペットボトルの開封していない保存水は理論上、半永久飲むことができます。ペットボトルの水は少しずつ蒸発していくのですが、賞味期限は中の水の量が規定量を下回ったときに設定されるものなんです。
2位:トイレ


災害時、水洗トイレが使えなくなることもあります。防災士の講習の際、かなり衝撃的だったのが、実際の災害時のトイレ写真。そこら中に便が付き、衛生面はもう終わっていて…。
子ども達なら絶対行きたくないって言いますね。それで膀胱炎になったり、トイレに行きたくないからと水分を取らなくなると思います。
だからと言って、自宅のトイレが使えない状況で、誰かが見ているかもしれない庭などでさせれるかと言ったらもう究極問題。だからこそ、人としての尊厳を守るためにも、トイレセットの備蓄はしてほしいです。
最低限、1人1日5回 × 3日 × 4人=60回分
4人家族であれば、60~84回あれば3日間耐えられます。



迷うなら、家族4人で100回分の箱を1つ用意してください
人は1日5~7回トイレに行きます。実際に家族で数えたところ、同じような数字が出ました。


ゴミ収集車が回ってこれるようになるまでの間(1週間程度)悪臭に襲われないよう、できれば防臭力の高いBOSを私はおすすめします。


実際に便をして、1週間臭いをかぎ続けた結果、BOSが一番臭わなかったです。それでも夏ではキツイので、さらに防臭袋に入れるなどの対策を。


LLサイズはゴミ袋の10Lサイズとほぼ一緒。何回も開ける手間やにおいのデメリットを考えると、このサイズが便利だと思います。


合わせて簡易トイレも準備をしておくと安心です。
3位:食料


1人1日3食 × 3日 × 4人分=36食 保存期間は 5〜7年。
主食は36食、主菜・スープは26食準備してみました。
半年または1年に1回程度期限切れを確認し、補充するくらい。管理は最低限でOKです。
主食
そのまま食べられるものが一番手軽ですが、ごはんものは水分を含んでいるため重くなる傾向があります。
- そのまま食べられるもの
- 水で食べられるもの
- お湯で食べられるもの



自分がどう避難するかを考えて選びましょう
そのまま食べられるもの


開けたら調理なしでそのまま食べられるものは、体力がないときに重宝します。
ただし、パン以外のごはんものは水分が含まれて重くなるため、走って逃げるための一時避難防災リュックにはあまりおすすめできません。
- ひだまりパンなどのパン類
- おかゆ
- リゾット
なお、パックご飯は調理が必須です。
水で食べられるもの


α化させたアルファ化米は、水またはお湯で戻せば食べられます。
パックご飯がそのまま食べられないのは、お米を炊いたあと冷たくなってβ(ベータ)化されたから。食べられないことはないですが、人間は消化できません。アルファ化は、ベータ化になる前に高温乾燥させたから水分を入れれば食べられるという仕組みです。



よくわからないなら「アルファ化米」や、水で〇分などと書いてあるものを選べばOK
軽く、水でも食べられるものは避難所で活躍します。避難所ではお湯を使うと、防災グッズを持っていることを周りにアピールしてしまうため、なるべく目立たないようにしたい方は水でも食べられるグッズを。温めた食品は、蒸気が出るため匂いが拡散しやすいです。
\おにぎり状なので、スプーンが不要です/
ふやかして食べるので、ほろほろと崩れやすいのでそこだけ注意して。鮭は薄味。もっと具が入ればいいのにな。
お湯で食べられるもの


お湯が必要なものは、主に避難所に行かない在宅避難で使用します。夏でも冬でも温かい食べ物は、ほっとできるものですし、お腹の調子を整えてくれます。
- うどん系
- らーめん系
この辺のバランスは、家族が好きなものを中心に選んでください。
主菜





残念ながら、自治体が準備しているものは、アルファ米かクッキーくらいなんです。
あるだけありがたいですが、主食だけでは飽きてしまうので、主食やスープ類も準備すると食欲を落としにくいです。
私は野菜が恋しくなるので、ごろっと野菜で噛み応えのあるものを選びました。
公式サイトまたは、楽天市場なら1つずつ購入できます。
スープや、主菜の保存食には、箸は入っていないことが多いため、使い捨ての紙皿・プラ皿のほかに、箸も準備するとよいです。
調理グッズ


卓上型のカセットコンロとカセットガスのほかに、モーリアンヒートパックという、蒸気で食品を温めるものがあります。
- 缶詰
- パックごはん
- ご飯にかけるレトルト
- 水をお湯にする
こういったものはお湯かモーリアンヒートパックのような蒸気であたためるアイテムを使用します。
別途購入が必要ですが、モーリアンヒートパックで水をお湯にするアイテムもあります。



日常的にレトルトをローリングストックしていて、在宅避難の方はぜひ


3日分の備蓄の費用は?




もっと高くなると思っていましたよ~!
1年あたり8,751円だったら、4人家族なら外食1回分または2回分控えれば、備えられるんじゃないかなという金額だと思います。



あくまで最低3日分なので、できる方はぜひ7日確保を
一気に購入が難しい方は、優先順位をつけて、
- 水
- トイレ
- 食料
の順番で用意してください。
ただし…備蓄をすればいいだけではない
今回紹介した備蓄は「生きていたら使える」モノです。そう、冷蔵庫の下敷きになってしまったり、部屋がぐちゃぐちゃで逃げ遅れて津波にのまれたりしてしまっては、せっかく準備した備蓄も使えません。



だからハザードマップ、家の強度を確かめる、家具固定、整理整頓が大事
おうち防災のロードマップについては、youtubeでまとめているので気になる方はご覧ください。
私は汚部屋だったので、過去の自分の部屋の状態で今すぐに安全な場所にって言われたら難しかっただろうな…と思います。
ここまで、水・食料・トイレを最低3日分、家族4人分を長期保存食だけで備えた場合の例をお見せしてきました。
この3つを準備するだけで、災害時に「生き延びる力」がぐっと高まります。
ローリングストックが難しい方でも、 長期保存食なら「買って、しまって、安心」できます。



ぜひ、今日から始めてみてください。
防災士講習の講師の方に言われました。2日目の朝「昨日の講習後、足りない防災グッズを買った人いますか?」って。驚いたことに私だけ手を挙げていて、挙げたてをゆっくり下げたのを覚えています汗 人は”いつか”のために行動するのが苦手。だからこそ思ったらすぐに行動するのが大事です。
ポイントを押さえれば備蓄は思っているよりずっと簡単ですよ。





















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