防災士で整理収納アドバイザーのほーむずめこです。
備蓄のため、ローリングストックをしようとぶつかる壁があります。
\備蓄の失敗談/
- 食べきれない量を買ってしまい、廃棄した…
- 安いからと長期保存食を買ったら口に合わなくて廃棄した…
- 好きなものを集めたら、栄養が偏ってしまった
ローリングストックは面倒でしょ?と思っている方に、ぜひ読んでいただきたい内容となっています。

わが家の環境なので、合うところをつまみ食いしていただければ
家族構成:未就学児1人、小学生2人、夫婦の家族5人
夫婦共働き、地方の一軒家、車は1台、オール電化
※震災時は徒歩3時間以上かかるので、子どもたちだけで過ごす可能性があります。
長期保存食なしのローリングストックしようと思ったきっかけ


防災のために食事を備えたいと考えたとき簡単なのは、普段の食品とは別に3~5年保存がきく長期保存を日数分準備することですよね。そうすれば日常は備蓄のことなんて気にしなくても大丈夫でわずらわしさがありません。
そこでわが家ではどれが家族の口に合うかと、年間30食ほど食べてきました。が、そこで気づきました。



…やっぱり長期保存食の味。食べたいと思えないな。子どもたちも「これって非常食…?」と警戒するし。
企業努力でいろいろ開発されて美味しく改良いただいているとはいえ、それでも普段の食事とは違います。「長期保存食なんだから、一時ガマンすればいいでしょ?」という方もいらっしゃいます。
しかしながら、私の個人的な意見としては、前向きに備蓄を始めたからこそ、災害時の肉体的にも精神的にも大変なとき、せめて食事は普段と変わらないものを口にしたいと思ったんです。
これは家族も同意だったので、もう長期保存食という考え方ほぼやめて(それでも試してしまいますが…)、結局ローリングストックに切り替えることにしました。
\子ども・夫はあまりだけど、私は美味しいと思う/
ローリングストックは終わりのないマラソン
ローリングストックは一度完成したら終わりではなく、ずーーーーーっと続きます。マラソンと同じくどれだけ日常に溶け込んで、継続できるかが肝になるわけです。



だからこそ“継続できるか”を最優先に考えます
あなたもできる非常食なしローリングストックの方法


読むと長いかもしれませんが、考え方はシンプルで次の通りです。
もう少し詳しくお伝えしますね。
在庫管理を簡単にする


災害時用の非常食に頼らないようにするということは、数か月~2・3年のスパンの食品を回していくことになります。非常食よりも細かな管理が必要になるわけです。
ローリングストックを継続するために大事なのは、在庫管理をいかに簡単にするか。
非常食に頼らないと決めたからこそ、変えたひとつが過度な分散収納です。
分散収納は浸水したり、家が傾いて扉があかなくなってしまう恐れなどがある場合に有効で、わが家では缶詰を数個だけパントリーに置き、2階にストックするなどしていました。このため、1か月に1回以上2階の備蓄庫を眺めることになります。気づいたんですよね。



備蓄庫が目に入ると色んなことが気になってしまう。
そもそもわが家は2016年に家を建てていて地震で傾く可能性は低いこと(液状化の可能性はあります)、南海トラフが確実に来る地域ですが、自宅の海抜が高く浸水や津波のハザードマップは避けられているんです。
だったら、日常使いするものは1階に全て置き、2階には半年に1回の見直しなど長期保管するものだけにしようと。この変更で在庫管理が簡単になりました。
\25年保存食は大きいけど、そんなお金ない……/
品数を減らす


ということでここからは、ローリングストックする食品決めです。



専用の非常食も準備したくないし、メニューも考えたくないよ、という方は同じものを準備しちゃってください。
在庫管理点数を少なくするため、必要なものに絞りなんでもかんでもローリングストックはしません。
食べる頻度が高いものだけに厳選したいから、先にメニューを決めちゃいます。備蓄目安の7日分準備すれば、もう他は自由です。わが家は普段水を買わないため、水は全部保存水で対応します。
\スーパーにないときは、少量セットがおすすめ/
最初の3日間は冷蔵庫の残り物を使用する


よほどのことがない限り、冷蔵庫や冷凍庫には何かしら食材が入っています。このため冷蔵庫や冷凍庫のものから使用します。



セカンド冷凍庫には、冷凍したパンや茹でうどんも入っています。
イメージとしてはこんな感じです。
わが家は家族5人なので、5人前提で算出します。
1日目:冷凍パンや冷凍うどんを主食に、早く悪くなる生鮮食品豆腐などを食べる。味噌とほんだしで味噌汁に。
2・3日目:パックごはんや乾麺を主食。2日×5人×3食=30食分 パックごはん1袋(12食)+そうめんや乾麺を。冷凍している肉や魚は溶けてきたタイミングで焼く(フライパンはふき取り、アルコールスプレー)。冷凍庫の冷凍カツや冷凍餃子などをおかずにする。バナナなどもあれば。
4日目以降の朝食


メインを太字で書いています。
\朝食4日分×5人=20食/
- シリアル1袋320g(8食分)
- 豆乳1L×2本(10食分)も一緒に
- パックごはん1パック(12食分)
- ふりかけ、鮭フレークなど
- お湯で戻すスープ
シリアルはごろグラが好きなので、1食40gに豆乳200mlをかけます。(2本では多いけど、プロテインで使う)



豆乳は、災害時は開封したものを常温で置くことになり腐るリスクが大きいので、プロテイン勢と相談しながら、1日の朝で飲み切れるように進めることになります
電気が通っていない可能性を考え、白米は炊飯ではなく、お湯でゆでる5年保存のアイリスオーヤマのものを。非常食扱いですが味は普通のパックごはんで、パッケージに工夫がされて期限が伸びたものです。
日常でパックごはんを食べるときは、冷凍ごはんすらないときのレア品なので、子どもたちは大喜びするくらい好きです。
保存食用の銀色のパッケージは12食入り。開封したら通常のパックごはんと同じように12食とも早めに食べます。パックごはんを茹でたお湯でスープも作れます。


保存水やカセットコンロ・ガスボンベを一緒に準備します。
ガスボンベは1本大体60分使用可能です。1日1本として、7日分=7本以上ストックしています。
4日目以降の昼食


\昼食4日分×5人=20食/
- パスタ500g×1袋(5食分)
- 鯖缶、ツナ缶や、鰹節や開封後も常温保存の醤油などであえる
- パックごはん1パック(12食)
- やきとり缶、カレー缶などと
- 乾燥野菜を入れたコンソメスープ


水道が使えない場合、排水も考えないといけません。在宅避難する予定のため、廃棄する汁は庭に穴を掘って埋めます。凝固剤も購入済なので、油ものは固めて防臭袋に入れてゴミ収集車を待つことになります。
4日目以降の夕食


\夕食4日分×5人=20食/
- パックごはん1パック未満(10食)
- 無印のレトルトも一緒に
- 缶詰のけんちん汁などの汁物
- ラーメン(5食分)
- そうめん(5食分)
- 茹で汁に調味料を入れてつゆにする
買うときは、期限内に食べきれる量まで





ローリングストックにも上限があります
備蓄沼に陥ってしまうと、どんどん購入してしまい、食べきれない量を抱えてしまうことも…。
だからこそ、最初にどれだけの量を賞味期限までに食べられるか知るのが大切です。購入するのはお金があればできることなので、比較的簡単。ですが、それを廃棄せずに日常で回していくマラソンの方が大変。
例えば、1か月に2缶ツナ缶を使う場合、購入後2年間の賞味期限がある場合は48缶までなら食べきれる計算になります。※ただし今と変わらない生活を送って、その食品に飽きていない場合に限る



私のおすすめは、食べきれる量の6割=28缶。残り4缶くらいになったときに24缶購入すれば、24缶も手元に届いてから焦らず余裕をもって2年で食べきれる計算になります。
定期的に購入するものいいですが「そろそろ次のものが来る、食べなきゃ」と思ってしまうのがイヤで、定期便は利用していません。
購入タイミングを決める


どの量になったら購入すればいいかを知っていれば、ローリングストックを切らしてしまうことはありません。購入タイミングの最低ラインは、7日分を下回る前です。
\≪目安≫わが家の食品の場合/
- 冷凍庫に
- 冷凍うどん(5玉)
- 冷凍パン(5食分)
- 常温保管
- シリアル1袋320g(8食分)
- 豆乳1L×2本
- パックごはん4パック(48食分)
- ふりかけ、鮭フレークなど(2袋)
- 無印などのお湯で戻すスープ(10食)
- プロテイン(1袋1kg)
- パスタ500g×1袋(5食分)
- 鯖缶(2缶)
- ツナ缶(2缶)
- やきとり缶(2缶)
- 乾燥野菜(30g)
- パックジュース(野菜またはフルーツジュース)200ml20本
- ラーメン(5食分)
- そうめん(5食分)
- フルーツ入りゼリー(5個)
- フルーツ缶(3缶)
親が帰ってくるまでの災害時ごはんを子どもと共有する


子どもたちは小学2年生、4年生です。お米を炊いたり、食材を切ったり、卵焼きを作ったり、お菓子を焼いたりはできます。
ですが、正直小学生の子どもたちだけの空間で、余震のリスクが高いときにカセットコンロを使う料理は怖いので、祖父母や私が帰ってくるまでは火を使わない方法で過ごしてもらいます。



停電したらライトをつけて、アイス・お菓子は好きにどうぞ。まずはシリアルと豆乳、冷凍庫のパンを食べてね。お茶、水は好きに飲んで。
念のためヒートパックを練習させます。
その他、水道が止まったときの非常用トイレも使い方も教えておきます。
【変わり種】ひとり暮らしの方は少量ずつできるコンテナストックも


- ひとり暮らしさん
- ローリングストックでもいろんなものを食べたい飽き性さん
- 旅行好きさん
こういった方は、少量のローリングストックができる、「コンテナストック」が合うかもしれません。
防災アドバイザーの高荷さんが考案したもので、箱を10個ほど準備し、毎月1箱分ずつ食品を購入し入れ、10か月後に開けて1か月かけて食べるという方法です。



未来の自分へ仕送りするイメージですね
ポイントは、箱の数を決めたらその分の賞味期限が持つものを入れること、毎月1箱分購入すること、1箱を1か月で食べきることです。
この3つを守れたら、どんなものでもローリングストックできるので、旅行のお土産をコンテナに入れ10か月後に思い出しながら食べるなんてプレゼントもできちゃうわけです。
ローリングストックは最強備蓄


長期保存食が悪いということはありませんが、この後食べる日常品を多めに用意するのは、コストも精神面もメリットがたくさんです。



めちゃくちゃ好みの長期保存食に出会わない限り、ローリングストックで回していきます
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